今回は簡単にバーチャルマーケット4で展示したドレスについて触れてみたいと思います。

いわゆるジェネラティブデザインという、アルゴリズム等を用いた生成手法を使うことで

形状や模様をパラメータ操作によって変えられる服を仕立てています。

TypeAはヒダがついた形状のため、Houdiniというソフトを用いて風でヒダが靡く形状を複数検討しました。

制作プロセスの概要

① 服の形状の読み込む

② ヒダがつく標準の位置を指定する

③ ヒダの形状パターンの作成する

④ ヒダの出寸法を指定する

1. 基本形状の取り込み

作りたい服のシルエットを取り込む。

 *今回紹介しているものは服形状を作成しているところは省略してます。

 取り込んだ服のシルエット

2. ヒダがつく標準の位置を指定する

ヒダがつく標準の位置をカーブデータで指定します。

この線を変形させることで複数のパターンを作成します。

作成した標準の位置のカーブ形状

 

3. ヒダの形状パターンの作成する

今回はフレームカウントが進むごとに直線から曲線に変形していくようにしています。曲線の曲がり具合なども変更できるパラメーターが用意されているため、同じ服の形状でも様々なパターンを作成することができます。

4. ヒダの出寸法を指定する

Houdiniではアトリビュートを編集できるWrangleノードが用意されています。ポリゴン数はなるべく増やさずになびいているように見せるため、③で作成した線を2段階で押し出しています。

また、高さ方向で出寸法の強弱をつけ、シルエットを強調できるようにしています。

実空間で生産される服は工場ラインの関係上中々難しいですが、

バーチャルな服は丈の長さや、模様のサイズ、立体感などのパラメータを購入者の方に自由に操作してもらうことでお気に入りの一着を作ってもらうといった購入方法も出来てしまいます。

 

どんな服を着てバーチャル世界を楽しく歩き回るか。

我々も引き続き考えて参りたいと思います。